前回の続きで、もう少し油汚れの落とし方について書いていこうと思います
油汚れを落とすということは、油と水の混ざらないものを混ぜて洗い流すことだというのが前回のお話でした
石けんの成分を見てみましょう
そこには "脂肪酸ナトリウム" とか "アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム" とか "ラウリル硫酸ナトリウム" とか書いてあると思います
これらが油汚れを直接落としてくれるものの正体です
硫酸とか名前に出てくると、そもそも安全なの??の議論が出てきますし、これまた奥が深い話なので、別の回でご説明するとして
この主成分の詳細についてご説明します(ココがわかると安全の話もわかってきます)
例えば、"脂肪酸ナトリウム" というのを翻訳すると、"脂肪" からできた "酸" が "ナトリウム" と結びついたもの
ということを表しています
脂肪は水に溶けないですが、油の仲間です
なのでこの部分が直接油と混ざって落としてくれるのです
でもそれでは水に溶けなくて、油汚れを油で洗っているだけになってしまうので、水にも混ざる要素が必要です
そこでこの "脂肪" の端の方を水に溶ける "酸" に変えて、親水性と親油性が一つにまとまったものにしています
酸と聞くと不安に思うかもしれませんが、それを中和しているのが "ナトリウム" の役割です
他のものも
"アルキルベンゼン" や "ラウリル" の部分が油の仲間、残りの部分が水の仲間です
これらの成分は両親媒性のものの中でも "界面活性剤" と呼ばれています
もしかしてどこかで聞いたことあるかもしれませんが、水と油の界面に入り込むことからこの名前がつけられています
英語ではSurfactantでSurface-tantということから "活性" という言葉とは少々ニュアンスが違うのが実情です
こんな図はいろいろなところに掲載されていますので、この場ではもう少し詳細まで解説していきたいと思います
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